メルカリの隠語は信用するな
メルカリで現行の紙幣を売ることが禁止されたことが大きくニュースになりました。
メルカリではクレジットカード払いが可能なため、借金返済に苦しむ人や、すぐにまとまったお金が必要な方がクレジットカードを現金化する手段としてメルカリで現金を買うことが常態化されていました。
今回メルカリの運営側は
「マネーロンダリングや犯罪につながる可能性がある」として、現金の売買を禁止しました。
それから二日経ちましたが、確認したところ、該当する出品はすべて削除されているようです。
しかし、抜け穴が多いのも今回の規制の特徴です。「現行紙幣」の販売は禁止されていますが、コレクション目当てを謳えば、旧札は販売できることになっています。現金がだめならとチャージ済みの無記名Suicaや、お札を魚の形に追った「魚のオブジェ」なども販売されています(笑)
おそらくこれからも新しい手法が生まれ、出品しては削除するという運営と一部会員とのいたちごっこが続くことになるでしょう。
しかし、インターネット上の売買サイトで、もっと厄介な存在があります。それは“隠語”の存在です。例えば、我々はよく一万円札のことを「諭吉」と言ったりしますよね。
こうした隠語の存在を悪用して、大して価値のないものに、価値があるように見せかけて高額で出品するということが存在します。
あまり大きな声では言えませんが、以前ヤフオクで、違法な薬物の隠語を語って商品を高額で売り、届いたのはただのゴミだった、なんていう話がありましたよね。
実は今回同じような詐欺が出るのではないかと思い、メルカリで検索してみました。
すると、
「諭吉、9枚、早い者勝ち」と商品のタイトルに書いてあります。言わんとすることはなんとなくわかるでしょう。おそらくこの商品を購入すると、福沢諭吉のうすっぺらい写真が10枚届いて終わりです。出品者はなにも嘘をついていないのでこれでは泣き寝入りするしかありません。
これが典型的な「隠語詐欺」です。クレジットカード現金化ができなくなり、ワラにでもすがる思いの人を騙そうという思惑が見え見えです。
この出品を参考にメルカリやヤフオクのちょっとおかしな商品を見分けるコツを紹介しましょう。
- カテゴリがおかしい
上の諭吉9枚の出品を見てみると、カテゴリが「その他」になっています。もしも出品した商品のカテゴリがおかしいと、購入者に反論の余地ができてしまいますよね。
カテゴリを「その他」とごまかすことで、商品の内容をぼかしているのです。
- 質問に対する答えがあいまい
カテゴリがおかしいな、と思ったらすぐに質問してみましょう。これは隠語だけでなく。普通の商品にも言えることです。洋服の出品なのにカテゴリがその他になっていたら、コメント欄で質問してみましょう。
もしも、ちゃんとした出品者なら必ずはっきりと謝ってくれるはずです。
逆にもしも「記載されている通りです」と返ってきたら要注意です。
- 写真が表示されていない
もしも写真に写っているものが送られてこないならばそれは立派な詐欺になってしまします。隠語に理解がある方のみ、と語り関係のない画像やあいまいな画像を載せている場合は要注意です。
上の例ではなぜか、全く関係のない海の写真が表示されています。
- 商品が不自然に安い
メルカリだけでなく、アマゾンを見ると、発売からあまり時間がたっていないのにあまりにも安く売られているケースがあります。普通に考えれば買ってからすぐ売るのですから転売目的なのに、定価より安いのはおかしいですよね。
上の例では、メルカリの販売手数料を考えれば明らかにおかしいとわかります。メルカリの売買手数料は10%なので、残りの9割が出品者に入るとすると9万円より少なくなってしまい、出品者には何もメリットはありません。この証拠をもって詐欺だと断定できます。
近頃、購入者の個人情報を抜き取って、「在庫がなくなった」と言って注文をキャンセルする手口がアマゾンで多発しています。
メルカリでは発送通知が出されてから7日経ち、メッセージのやりとりもなく72時間が経過すると強制的に取引が成立したことにされてしまうため、そのことを悪用し、初めから商品を送る気がない出品者もいるようです。
例え評価がよくても、詐欺師同士で評価をつけあっているケースも聞きます。出品者の評価を見るときは、評価の数字だけではなく、あまりにもコメントがワンパターン過ぎないか、コメントが全くないものがあまりにも多くないか、しっかりチェックしましょう。