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新種の詐欺

RETRIPの横暴を許すな 記事がどのくらいひどいか具体的に検証


目次

 旅行サイトは嘘ばかりという理不尽な現実

知らない土地に旅行に行くときに検索エンジンを使っておすすめの観光地を検索するという人も多いでしょう。検索上位に出てくるのは大抵大手の口コミサイトかキュレーションサイト(まとめサイト)です。

口コミサイトならまだいいのですが、キュレーションサイトは旅行に行ったこともない人が小遣い稼ぎに適当に記事を書いている人が多いのが現実です。もちろん旅行好きの人が本当におすすめする場所を書いていることもありますが、その方法ではなかなかpv(ページが見られた回数)を稼げません。

中途半端な情報でもとにかくたくさんの場所を薄く広く紹介している、そんな記事が検索上位を独占しています。個人のブログはと言えばSEO対策をした大手のサイトに負け、下の方に追いやられています。

「愛知 観光」で検索してみたら怒りが止まらない

私の出身地は愛知なので愛知の観光地はそこそこ熟知しいているつもりです。試しに「愛知 観光」と検索していると、上位には有名な大手のサイトが並んでいます。NAVERまとめ、トリップアドバイザー、じゃらんnetなど聞きなれている人も多いでしょう。
RETRIP

そのような口コミサイト、まとめサイトを押しのけて検索1位を獲得しているのは、あの「RETRIP」です。「愛知 観光」といえばおそらく月間で数万回は検索されるであろうビッグキーワードです。それで1位を獲得しているのは凄いことだと、ネットに詳しくない人でも容易にわかると思います。

ところがいざページを開いてみるとかなり残念なことがわかりました。

少しは自分で写真を撮ったらどうなんだ?

RETRIPがこれだけヒットした理由の1つに写真があります。単に画像が多いということでなく、写真が大き目に設定されているので記事全体がカラフルな印象を与えます。

それは評価できるのですが、残念ながら自分で撮ったと思われる写真は一つもありませんでした。タイトルには「愛知県民」と書かれいますが、本当に愛知県民なら一つくらい写真を持っているのが自然です。

写真は全てインスタグラムからの引用で投稿者がすべて違うので、執筆者がインスタに投稿したものを使っているわけでもなさそうです。自分の写真を一枚も使っていないということは、実際にその場所に行った可能性は低いでしょう。今どきクラウドに写真を上げるサービスがいくらでもあるので(Googleフォトなど)、スマホの写真をパソコンから取り込むことは容易です。それなのにわざわざ他人の写真を使うメリットがあるのでしょうか。

写真だけでなく記事も引用ばかり

実際に記事を読んでみたのですが、これがまたひどい。情報量がほとんどなくすべて他のサイトの引用です。引用と明記してあるのですがあまりにも量が少なすぎます。Naverまとめなら一つの観光地につき5から10個の引用文があるのですが、ここでは2つしかありません。

2つの引用文に2,3行の文章がついている程度。住所は書いてありますが、交通アクセスは書いていないのでわざわざ調べる手間もかかります。文章が短いばかりでなく、どれも型にはまったものばかり。最初に体言止めで観光地の概要を紹介し、2文目にかるく紹介し、3文目には、こんな人におすすめ、というのがテンプレートです。

こんな情報量なら、いっそのこと大量の他サイトの引用だけで埋め尽くされた方が好感が持てます。わざわざ読まなくてもTwitterで検索すればよっぽど生の情報を得られるでしょう。

感情も意見も体験談もない記事に価値はない

自分でいった感想というより、客観的事実のみが記されています。自分はここへ行ってみてここが特に楽しかった。こういうところがすごいと感じた。これは期待外れだったという個人的な感想がどこにもありません。感情がこもっておらず、今の技術ならロボットに書かせた方が早いでしょう。

ネットで集めてきた情報をか本当か確かめずに編集しているだけではないでしょうか。もしかしたらこれは高性能なロボットに書かせた記事はないかと疑ってしまいます。

名古屋市科学館をなめるなよ

名古屋市の中でも私がかなり気に入っている観光地は名古屋市科学館です。外からみても球体がはっきりわかる世界一巨大なプラネタリウムは有名です。しかし、一度行ったことのある人はわかると思いますが、魅力はそれだけではありません。よくこんな限られた空間にうまく展示を配置したな、と思わせる工夫がいっぱいです。

10種類近くの歯車の展示、構造がむき出しの振り子時計、宇宙に関する精巧な展示、鏡を使ったトリックアート、体と直感を使って子供の知的好奇心をくすぐる工夫が数多くあるのに、それらに一切触れていません。とりあえず文字数だけそこそこ埋まればいいと思っているのでしょうか。

観光地くらい正式名称で書いてくれ

名古屋の観光地のまとめ記事の中でも優秀なものは存在します。それらに共通しているのは「観光地を正式名称で書く」ということです。本当に小さなところですが、こういう細かいところにこだわっているのは、ユーザーのことをしっかり考えている証拠です。

テレビ塔は「名古屋テレビ塔」ですし、ラグーナ蒲郡は「ラグーナテンボス」の旧称です。

執筆者のプロフィールを読んで納得がいった

この記事を書いた人がどんな人なのか気になって、プロフィール欄に飛んでみました。この記事はどうやらmameというハンドルネームの人が書いたようです。今まで65記事を作成し、プロフィールには現役農大生と書いてあります。夏休みと冬休みの期間に記事を書いているので大学生なのでしょう。

愛知県出身と書いてあり、愛知から東京の農大に進学したのでしょうか。特に休み期間中は一日1記事ペースで仕上げていることもあります。これはしっかり記事を書いていたら到底有り得ない速度であり、案の定記事の文字数はかなり少なめです。

私もたくさんのライターを見てきましたが、お小遣い稼ぎの感覚で適当に記事を大量に書きまくり、慣れてきたところでアクセスの取れそうな、他記事より少し量が多め(それでも量は少な目)な記事を書こうということでしょう

特にこうした記事を量産しているライターは要注意です。これで検索で下位に行くならわかりますが、投稿から2ヶ月足らずで1位を獲得するところを見ると、RETRIP恐るべしとしか言いようがありません。

 

RETRIPの横暴を許すな! 簡単にわかるひどい記事の特徴

  1. 写真で面積を取っているが文字情報が少ない
  2. 記事が引用ばかり
  3. 写真を他のサイトから引用している(投稿者もすべて違う)
  4. 自分の感想がない
  5. 筆者が旅行記事を量産している   (公開日時に注目)
  6. 交通アクセスがすべて引用部分にある、もしくは書かれていない
  7. 誤字や略称が多い
  8. ときどき不自然な文章が混じっている
  9. 文章の型がすべて同じで感情がこもっていない

この中で上で挙げた愛知県の観光の記事は8以外の7個も当てはまっています。ときどき不自然な文章が混じっている、というのは、全体的に文章力が魅力なのに、一部分だけ高尚で難しい表現が使われているとイメージしてください。どこかのかっこいい感想文を丸ごと真似した可能性が高いと言えます。

1から5に関してはかなりわかりやすいと思います。特に注意したいのが6から9の項目です。いくら良さそうに見えても交通アクセスがなく、誤字や略称が多く、不自然な文があり、文章をテンプレートにはめて作っているようでは信頼できません。

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常識のウソ

  1. 遺書
  2. ドラフト会議
  3. やるやる詐欺
  4. 警察
  5. 免許証

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