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エセ関西弁はイントネーションがわからなくても見抜ける
「エセ関西弁を見抜く」というと、関西人が微妙なイントネーションを読み取っておかしな点を探すというイメージがあります。もちろん生粋の関西人なら何もしなくても見分けることはできるでしょう。
その一方で、関西弁を話さない関東人でもエセ関西弁を見抜く人は可能です。細かな違いはわからなくても、口癖やノリを見れば大体わかります。エセ関西弁が見抜けると一体どんないいことがあるんでしょうか。
嘘を見抜きたいならまずはエセ関西弁から疑え
嘘をつきやすい人を初めからわかっていれば、騙される可能性は減ります。このサイトでは様々な嘘を見抜く人を紹介していますが、特におすすめなのが、「エセ方言をしゃべる人を疑う」ことです。
株式会社ウェブクルーの調査によると、東北出身の人が地元以外で方言を使う割合は2割程度なのに対し、京都出身者の9割、大阪出身者の8割が地元以外でも方言をしゃべると答えています。意図的に九州弁や東北弁を話す人はそうはいませ。それに対し。関西弁だけは、方言の中でも一目置かれている存在ということもあり、無理に関西弁を話そうとする非関西人も多くいます。
エセ関西弁を喋る人は、何か目的があって喋っているわけです。その目的とはなんでしょうか。関西出身の人と仲良くなりたいと思ううちに、無意識に移ってしまうのなら無理はありません。そういう人はたまに関西弁を使いますが、とても自然です。
しかし、自分を大きく見せようとしたり、本音を隠そうとして無意識に使われる関西弁は非常に不自然なものが多いです。関西人でもないのに会話の大半が関西弁という人は、とても信用できたものではありません。もしもエセ関西弁を聞いたら話半分に聞いておきましょう。
本物の関西人が使う口癖
日常的にときどき関西弁を使う人はかなり多いのではないでしょうか。若者であれあ「それな」「なんでや」という言葉を使う機会は多いでしょう。しかし、すべての関西弁が普及しているわけではありません。本物の関西人だけが日常的に使っている言葉を紹介します。
語尾の「知らんけど」と「よう分からんけど」
何か噂話や真偽のわからない話をしたときに、「多分そうだけど、間違ってても俺は責任取らないよ」みたいに責任の所在をはぐらかすために使われます。決して、投げやりになっているわけではありません。「なんかよう分からんけど」も同じ意味で使われます
例文 「あのアイドル、今彼氏いるらしいで 知らんけど」
文頭の「ちゃうねん」
本物の関西人であれば、文頭によく使います。これは決して相手の言うことを否定しているわけではありません。標準語の「あのね、聞いて」という言葉と同じニュアンスです。ちゃうねん、と言われても気を悪くせずにはなしを聞いてあげましょう。
救急車の音が聞こえた時の「おまえ、迎えに来たで」
本物の関西人がよく使う、お決まりのパターンみたいなものです。関西人以外なら大抵は無視するので、これを言ったら本物の関西人の可能性が高いでしょう。同様のパターンに、消防車の音が聞こえた時の「お前んち燃えとるかもしれんで」があります。これを言われたら、「そうだな俺ちょっと言ってくるわ」と乗ってあげると好感度が上がるでしょう。
びっくりしたときの「嘘やん」
本物の関西人が、聞いてびっくりする話を聞いたお気に使うセリフです。これも口癖なので決して本気で疑っているわけではありません。標準語の「マジで?」に相当する言葉だと言えます。聞いてもあまり気を悪くしないように。
エセ関西人が使う口癖
ここからは、関西人にとっては少し不自然な、エセ関西弁話者がよく使う言葉を紹介します。
驚いた時の「ほんまでっか」
フジテレビ系列のホンマデッカTVの影響でエセ関西人が使う傾向があるようです。語尾でっかをつけるのはけっこうわざとらしい関西弁になってしまいます。驚いたときは「ホンマ?」「嘘やん」というのが普通です。同様に「ほんまかいな」もあまり使われない表現です。
おまんがな
名探偵コナンが関西人を怒らすために言った「関西人の特徴でおまんがな」とおいうセリフがきっかけとなり、有名になりました。標準語に直すと「関西人の特徴でありますけれども」のような感じになります。あまり使われない表現で大阪南部のおっちゃんくらいしか使いません。どうもエセ関西人はテレビに影響され鵜ことが多いようです。「わかってまんがな」のようなコテコテの関西弁に注意です。
一人称の「ワイ」
作ったような関西弁には、よく一人称に「ワイ」が使われます。しかし、大阪でもこの表現を使うのはかなり年配の人に限られます。関西人も一人称では標準語と同じ、私、俺、を使うことが多いです。
関西弁は会話のふとしたところからにじみ出る
いかがでしょうか。他にも本物の関西人であれば、Suica やPasmoをIcocaと言ってしまうことも多いです。これだけ覚えておけばエセ関西人を見抜くことは誰でも簡単にできるはずです。エセ関西弁に限ってコテコテの古い言葉を使おうとして失敗します。鋭い突っ込みを入れようとして、煽りっぽくなってしまうのも特徴です。
反対に本物の関西弁は、そこまできつい言い方はせず、煽られている感じもしません。それでも会話のところどころから自然と「あ、関西弁や」とわかるような特徴がにじみ出てくるのです。
方言を使った詐欺に注意
ところで近年方言を使った詐欺が多発しているのをご存知でしょうか。福岡の高校の卒業アルバムを利用して、九州弁で高齢者に電話をかけオレオレ詐欺を働いた容疑で、3名が逮捕されたことがニュースになりました。
彼らの部屋からはなんと、手書きの九州弁マニュアルが押収されました。非九州人が詐欺を働くがためにエセ九州語をわざわざ覚えたのです。その努力を別の方向に向けていれば、とも思ってしまうのですが、やはり世の中甘くありません。九州の方言は県、地域ごとに、もっといえば家庭ごとにイントネーションが微妙に異なるので、長時間電話をしていればおかしいと気付けるわけです。
エセ方言を見抜いたことで詐欺の被害を免れた好例といえるでしょう。青森県でも津軽弁を使った同様の手口が報告されています。
津軽弁や九州弁と違い、関西弁は他の地方でも話される方言なので、言葉が比較的統一されています。(もちろん兵庫、京都、大阪で違いはありますが) そのため、関西弁を喋る人が詐欺グループに入ると、騙される可能性が高くなります。
電話の話し相手が方言を使っているからと油断せずに、詐欺にあわないよう慎重に対応しましょう。