日本人は行列が好きだとよく言われますね。人が集まっているところには自分も行きたくなるという考え方があるのかもしれません。まあここでは行列に並ぶ理由は置いておきましょう。
最近よく思うのが、果たして行列に並ぶのがそんなに得なのかということです。今年の正月にユニクロで服の半額セールをやっていました。私の家の近くのユニクロでも行列ができていました。私の知人も1時間近くならんで服を買ったそうです。去年はサーティーワンでアイスクリーム100円のセールに行列ができたことを覚えている方も多いでしょう。
行列に並んでいる間人々は何をしているのでしょうか。サーティーワンに並ぶ女子高生たちは友達同士で仲良くおしゃべりしていました。彼女らはまだ幸せな部類でしょう。行列に並ぶ間特に何もせず一人で並んでいる人、話すこともなくただ順番を待っている夫婦、スマホをひたすらいじる大学生。
たかだか数百円か千円そこらのために行列に並ぶ意味があるのでしょうか。500円得をするために一時間並んだら時給500円のバイトをしているのと同じです。特に生産性もない会話をするか、スマホをいじるか。この間に何かスマホでドラマでもみたり、アイディアを練ったりすればいいと思うのですが、あまりそういう人は見かけません。
それにしても、時間の大切さを知らない人の多さによく驚かされます。
私の知り合いでも成功している人は、皆時間の大切さを知っているためか、常に何かやることをストックしています。自分は行列が嫌いなのですが、どうしても並ばざるをえないときは友達との会話の中からブログのネタを探すか、ブログの構想を考えます。学生の頃は数学の問題をストックしておいて頭の中で解いていました。
日本人は時間をお金で買うということに抵抗を感じすぎていると思います。勉強法に関する本が山ほど売っているのに有益な情報を逃し、非効率な勉強を続ける受験生。往復3時間もかけて実家から大学に通う学生。一見節約しているように見えますが、通学時間分バイトしたほうがよっぽど金銭面で効率的なのは明らかです。
ここで、私が大学生の頃にやっていた居酒屋のバイトの体験談を話したいと思います。
私は大学一年の頃に初めてやったバイトはそこそこ有名な居酒屋チェーン店のキッチン。最初の研修は会社の紹介とか理念をひたすら聞く座学でした。料理に関しては10分くらい焼き鳥の作り方のビデオを見せられ、あとは現場で覚えて、と言われました。
しかしその居酒屋は薄利多売の大衆居酒屋。人件費もカツカツで、とても人材育成に時間を使ってられないよ、という方針でした。料理の作り方を一回何の説明もなく見せられ、次から自分で作ってねといわれたこともあります。作り方を教わっている途中で皿洗いに回されたり、近くの店舗に道具を取りに行かされたりして、一度も体系的に作り方を教われませんでした。当然成長も遅く、周りの社員に迷惑をかけていたと思います。時給制で働いていたので私が一人前になるまで会社の人件費もかさみます。会社の方針に不満を持ちすぐにやめていく後輩も多く目にしました。
しかし、もし体系的な研修があったら事情は変わっていたでしょう。2日間、指導力のある人にみっちり料理を体系的に教われば、大抵のものは作れるようになれたはずです。しっかりとした指導をすれば離職率も下がって人件費も抑えられるでしょう。仕事は効率化し労働時間も短縮されたでしょう。言い換えれば会社は研修という投資で、業務時間の短縮が可能になったということです。時間をお金で買うという発想があまりなかったのでしょう。
金持ちは時間をお金で買う。貧乏人は時間を売って金を得る。とはうまくいったものだと思います。ビル・ゲイツは道にお札が落ちていても拾わないでしょう。だって拾う時間があればお札以上の額を稼げますから。(そこまでいくと羨ましいです)結局世の中本当に得をしているのは、人を雇って、他人の時間を買っている人々です。それを知らずにただお金のためだけに働く人々は搾取されているわけです。
そういう僕も時給制で働いていたわけですから時間を売ってお金を得ていました。しかし、ただお金を稼ぐだけでなく、作業の効率化とかコミュニケーション能力の面で大きくせいちょうできたので貴重な経験だとは思っています。なので時間を売ってお金を稼ぐことが必ずしも悪いことではありません。そういう人がいるから世の中が回っているわけです。大切なのは「お金のためだけ」にならないことだと思います。
私はポイントサイトを一概に否定しているわけではありません。ただ何の工夫もなくポイントを得るのは時間の無駄ですが、紹介制度を利用して大きく稼ぐなら非常に面白いと思います。紹介数を増やすために自分でサイトを作って、デザインとコンテンツを考え、ライティングスキルを挙げて、SEO対策してアクセスを集める。簡単なことではない分非常に得るものがあります。
副業ライターだって金のためだけにやったら、割に合わないでしょうが、自分のライティングスキルを磨いたり、情報発信を本業にしたい人だったら実りある仕事でしょう。
まとめると、時間を大切に使う。時間を安売りしない。時間を売るときはお金だけでなく貴重な経験やスキルが得られるかを考えることが大事だと思います。