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メルカリのすり替えは恐ろしい
「すり替え」と呼ばれる類の詐欺は誰もが一度は耳にしたことがあると思います。例えば私が以前東南アジアに旅行に行ったとき、両替を安くしてくれるという人に声をかけられ、まんまとお札をすり替えられて騙されたことがあります。ほかにも、祭りなどの金銭管理がいい加減なところで、お釣りとして10000円札をもらったのに、1000円札しかもらっていないと嘘をつくという古典的なすり替えの犯罪もあります。
それくらいなら金銭管理をきっちりしたり、しかるべきところで両替するなどして対処できます。
しかし、インターネットを介した顔が見えないもの同士の取引では「すり替え」はかなり厄介といえます。
メルカリのすり替えの体験談
今回の相談者をKさんとしましょう。Kさんは雑誌の特集に影響されてフリマアプリのメルカリでいらなくなった電子辞書を販売していました。Kさんはメルカリの初心者でしたが、メルカリの操作方法はそこまで難しくないので、出品し、すぐに売り切れになりました。
無事発送も終え、入金を待っていましたが、突然購入者からメッセージが届きました。なんと届いた電子辞書が壊れていたとのことです。Kさんは動作もしっかり確認していたので、びっくりです。購入者にその旨を伝えましたが、購入者は「返品するから返金しろ」の一点張り。応じないと、消費者センターに相談して少額訴訟を起こすと言ってきます。Kさんはどうしていいかわからず、言われるがまま返金に応じました。
ところが後日返品された商品を見るとどこか傷のつき方や汚れ方に違和感を覚えました。そこで初めてKさんは騙されたと気付いたのです。購入者は購入した電子辞書と別の壊れた電子辞書をすり替えて返品したのです。この件についてメルカリの事務局に相談しましたが、購入者と話し合って解決してくださいの一点張り。まともにとりあってくれませんでした。
このケースは明確にすり替えたという証拠がないのが厄介なところです。メルカリの初心者にとっては悪い評価をもらうことはかなりのダメージなので気を付けたいところです。
ではいったいどのようにインターネット上の取引、特にメルカリですり替え詐欺を防いだらいいのでしょうか。
すり替えを簡単に防ぐ方法
日頃から良い評価を積み重ねる
良い評価が少ない初心者が狙われる傾向にあります。初心者は悪い評価がつくことを必要以上に恐れるので、購入者に強く出られると大抵の場合反論できません。メルカリに限らずどの売買サイトでも相互評価システムはあります。電子辞書のような高いものを売る前に、古着などの安いものを売って良い評価を増やすことですり替えを防げます。
初心者に見られないようにする
とはいえ、良い評価を得るためにいろいろなものを売るのは大変です。評価が少なくても説明文やプロフィールが充実していれば「この出品者はネットの出品に慣れている。騙しにくそうだ」と思わせることができます。
「プロフィール画像がない」
「タイトルに検索されやすいキーワードが含まれていない」
「商品の説明文が短い」
のいずれかに当てはまると初心者のような印象をあたえてしまいます。
例えばメルカリで同じ電子辞書が出品されていたとき
「電子辞書」
とだけ書かれているタイトルより
「電子辞書 カシオ Ex word XD D4800 未使用 説明書付 送料無料 中国語のお勉強に最適」
のほうがより、工夫されている、つまり取引に慣れているように見えますよね。商品の説明やタイトルのつけ方は他の出品者を真似すれば十分です。しっかりと書いてメルカリの初心者に見られないようにすればすり替えは起きにくくなります。
ノークレーム ノーリターンと明記する
返品はなしだよ、と最初に宣言する方法です。略してNCNRと書くこともあります。残念ながらメルカリでこの方法は禁止されているので注意しましょう。ヤフオクでよく見かける表記です。
商品を梱包する段階の動画を取っておく
発送した商品が確かに壊れていないこと、その商品を確かに送ったことを証拠として録画しましょう。交渉の際に動画を見せれば相手が折れてくれる可能性が高くなります。写真だけだと、別の商品を梱包、発送したのではないか、と反論の余地が残ります。すり替え詐欺をかなりの確率で防ぐことができます。
しかしこの方法を毎回やるのも大変です。購入者の評価があまりよくないときだけやるのが得策だと思います。
高額な商品をメルカリで売らない
メルカリはスマホだけで購入でき、若者に人気です。その分ネットリテラシーがない人や、マナーが悪い人の割合がやや高くすり替え詐欺のリスクが高まります。。(もちろんほとんどはしっかりした人ですが)
特にすり替え詐欺が起きやすい電化製品はメルカリよりも手数料が安いAmazonで売ることをお勧めします。自分の経験ではメルカリよりもAmazonのほうがトラブルも少なく感じました。メルカリでは販売手数料が10%ですが、アマゾンの家電カテゴリでは8%です。3万円の商品ならこの2%の差が600円にもなります。
逆に低価格の本や服はメルカリのほうが売れやすくAmazonの手数料が高くなるので、メルカリとAmazonを上手に使い分けたいですね。