日本人は概してランキングが好きな国民です。常に周囲の行動が気になってしまう国民性を考えれば当然かもしれません。
今回の記事は、多くの人が勘違いしているであろう、県民ごとの食生活の特徴を書きたいと思います。
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日本一たこ焼き屋が多いのは大阪府ではなく石川県だった
人口10万人当たりのたこ焼きやの店舗数は2016年のデータによれば、大阪府は5.33店舗で全国2位、そして1位は5.63店舗の石川県になっています。
石川県はあまりたこ焼きのイメージがないので意外に思う人も多いでしょう。石川県は関西ではないとはいえ地理的に関西に近く、濃い味付けを好む人が多いのが一つの理由です。
石川県に、たこ焼きのチェーン店が急速に増えたのも大きな理由です。
その代表格といえるのは「たこタロウ」と「たこ焼き太郎」です。どちらも株式会社ブランボが北陸を中心に展開する、チェーン店です。どちらもフランチャイズ制によって店舗数を増やしました。
石川県は共働きの割合が高いのでフランチャイズを使って夫婦で営んでいるケースが多いようです。
ただし、食べログを見ると、たこ焼き屋なのに、焼きそばやラーメン、たい焼き、さらにはピザまで提供している店もあるので、必ずしもたこ焼きが人気の理由とは言えないようです。
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うなぎで有名な静岡県は意外と収穫量が少ない
浜名湖でのウナギの養殖やうなぎパイが有名となり、ウナギといえば静岡、というイメージがありますが、収穫量は都道府県別で全国4位です。
一位は鹿児島、二位は愛知、三位は宮崎と続いています
かつてはウナギと言えば浜名湖だったのですが、シラスウナギの養殖が鹿児島や宮崎で始まり、浜名湖の養殖は伸び悩んでいます。
かつて鹿児島には、養殖の技術がなく、シラスウナギの稚魚を静岡に輸出していましたが、シラスウナギが儲かる知って、養殖を発展させたという経緯があります。
愛知県では一色町がウナギの養殖で有名で、ブランドにもなっています。一色町は1959年の伊勢湾台風で農家が甚大な被害を受けたことがきっかけで、稲作からウナギのハウス養殖への転換が進みました。
収穫が減っている静岡のウナギですが、消費量では静岡県が全国一位。ウナギが大好きな県民性に変わりはありません。
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納豆で有名な茨城よりも納豆を食べる県があった
茨城県は納豆で有名です。ゆるきゃらのねば~る君も一躍有名になりました。しかし世帯別の納豆購入金額を比べると、茨城県民よりも僅差で福島県民のほうが納豆を食べています。
茨城県民の納豆離れが進んでいるわけではないですが、福島県では納豆普及のため学校の給食で納豆を使った春巻きや大根おろしなどアレンジ料理が出されています。
福島県は雪国で交通の便があまりよくないため、保存のきく納豆が重宝されたという説もあります。
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京都府民はお茶を飲まずにパンを食べる
京都の料理と言えば、上品な和食を思い浮かべますが、一般庶民はまた別です。
京都府のパン消費量はなんと堂々の全国一位です。特に京都府民が朝にパンを食べるケースが多いとか。
パンの消費量が多い理由としては、かつて兵庫に多くやってきた、外国人が京都にパンを広めた、職人が米より手軽に食べられるパンを選んだ、単に和食にあきた、など様々な要因があります。
ちなみに関西初のマクドナルドは京都府にありました。京都府民は新しいもの好きというのもあるかもしれません。
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道民よりチーズを愛する埼玉県民
県民一人あたりのチーズ消費量で日本一なのはなんと埼玉県なのです。酪農が盛んでないのに不思議に思うのも当然です。
あらゆる方面から検証しましたが、良い仮説は見つかりませんでした。
埼玉県民はチーズだけでなく、パスタの消費量も日本一です。埼玉は「ださいたま」なんて言われることもありますが、イタリアン好きのおしゃれな人が多いのかもしれません。